2008年8月スタート。同人的な表現が時々ありますので、苦手な方はご遠慮下さい。
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「すごく会いたかった」
と言えなくて、言葉に詰まる。
ここしばらく僕の仕事が増えて会えなかった。
だから久々に顔を見ると、うれしくて胸が高鳴る。
でも、そういう自分を見せなように
できるかぎり涼しい顔で話しかける。
「クルル、この間、横須賀に行ってきたんだって?」
「ああ」
黄色は相変わらずそっけない返事だったけど、
でも気にしない。
即答のOKの返事に一瞬聞き間違えたかと思い、
「本当?」
と聞き返す。
「横須賀なんてすぐそこだろう? 別に暇な時ならいいぜ」
と横柄な口調で答える。
今日は機嫌がいいのかなと思いつつ、
次のデートの予定が早々に決まって僕は幸せな気分だった。
そして、夏の陽射しを遮る街路樹の緑を眺めながら
いつか、自分の本当の気持ちを
彼に伝えられたらいいのにと思った。
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